【マーケティングの基礎】3分でわかる4P分析!事例をもとに具体的に解説!

4P分析はマーケティング戦略を考える際に非常に有用なフレームワークです。

この分析は、Product(製品)、Price(価格)、Place(販売場所)、Promotion(プロモーション)の4つの要素に焦点を当てます。

目次

4Pとは

先ほど紹介した通り4Pは、Product(製品)、Price(価格)、Place(販売場所)、Promotion(プロモーション)を指しますが、具体的に考える項目は以下となります。

●Product(製品)

どのような製品・サービスを提供するのか

商品は顧客が求めるニーズや要求に合致していることが重要です。

例えば、AppleのiPhoneはデザイン、使いやすさ、セキュリティなどで顧客ニーズを満たすよう設計されています。Appleは製品の品質や革新性に重点を置き、顧客に価値を提供しています。

●Price(価格)

その製品・サービスをいくらで提供するのか

価格設定は製品の競争力やブランド価値を反映する重要な要素です。

例えば、コーヒーショップチェーンのスターバックスは、高品質のコーヒー体験を提供しているため、価格設定もそれに見合ったものになっています。高価格戦略を通じて、顧客に高品質の印象を与え、ブランド価値を確立しています。

●Place(販売場所)

その製品・サービスをどのように提供するのか

製品がどのように顧客に届けられるかも重要です。

例えば、Amazonはオンラインでの販売を強化し、商品を手軽に世界中の顧客に提供しています。一方で、高級ブティックは店舗の立地や内装にこだわり、顧客に高級感や特別感を提供しています。

●Promotion(プロモーション)

その製品・サービスをどのように宣伝するのか

製品やブランドの知名度向上や販売促進のための施策が重要です。

例えば、コカ・コーラは広告やイベントを通じてブランドイメージを強化し、消費者の関心を高めています。また、SNSを活用したプロモーション戦略も増えており、インフルエンサーマーケティングやコンテンツマーケティングが重要視されています。

上記を考える際には順番として、(1)Product→(2)Price→(3)Place→(4)Promotionの順に考えることで商品の深堀ができるようになります。

4P分析の進め方のポイント

ここでさらに具体的に4つの視点それぞれで考えるべきポイントも紹介するので、

実際に自身で4P 分析をおこなう際に参考にしてみてください。

(1)製品(Product)

製品の特性を理解する:製品やサービスの核となる特徴、利点、独自性を把握します。何が競合他社と異なり、どのように顧客のニーズに応えているかを明確にします。

顧客のニーズに焦点を当てる:製品がどのようにして顧客の問題を解決し、どのような価値を提供するかを評価します。

製品ライフサイクルの考慮:製品のライフサイクルのどの段階にあるかを考慮し、それに合わせた戦略を立てます。

(2)価格(Price)

価格設定戦略を定義する:コストプラス、競争基準、価値ベースの価格設定など、適切な価格設定アプローチを選択します。

市場と競合の分析:競合他社の価格設定と市場の価格感度を分析し、最適な価格帯を決定します。

価格の柔軟性:顧客セグメントや購入状況に応じて、価格を変動させることができるかを考えます。

(3)販売場所(Place)

流通チャネルの選択:製品を顧客に届けるための最適な流通チャネルを選定します。直販か、卸売りか、オンラインかなど、様々な選択肢があります。

地理的要因:販売地域や市場の特性に合わせた販売戦略を策定します。

物流と供給チェーン:製品が効率的に、かつ時間通りに顧客に届くよう物流と供給チェーンを最適化します。

(4)促進(Promotion)

プロモーションミックスの選定:広告、セールスプロモーション、パブリックリレーションズ、直接販売、デジタルマーケティングなど、目的に応じたプロモーション手法を選びます。

ターゲットオーディエンス:どの顧客層に対してプロモーションを行うかを明確にし、そのセグメントに合ったメッセージを設計します。

効果の測定:プロモーション活動の効果を測定し、必要に応じて調整を行います。

4P分析の活用事例

ここまでの内容で4P分析の基本的な考え方を理解して頂けたかと思います。

それではここで、スターバックス、ドトールコーヒー、マックカフェという3つのカフェチェーンについて、マーケティングの4P(Product, Price, Place, Promotion)分析を通じて、それぞれのブランドがどのように市場でのポジションを取っているかを4P分析を活用して比較してみましょう。

1. Starbucks(スターバックス)

Product(製品):高品質なコーヒー豆を使用した多様なコーヒーメニュー、カスタマイズ可能なドリンクが特徴。ティーやフードアイテムも豊富。

Price(価格):高価格帯。プレミアムなカフェ体験と品質を提供。

Place(場所):都市部や商業地区に位置する店舗が多い。デザインにこだわった快適な店舗環境。

Promotion(プロモーション):ソーシャルメディアを活用したマーケティング、季節ごとの特別なプロモーション、ロイヤルティプログラム(スターバックス リワード)。

ポジション:スターバックスはプレミアムカフェ体験を提供し、品質とカスタマイズを重視する顧客層を対象にしています。

2. Doutor Coffee(ドトールコーヒー)

Product(製品):手頃な価格で提供されるスタンダードなコーヒーおよびカフェメニュー。サンドイッチやパスタなどの軽食も提供。

Price(価格):低〜中価格帯。手軽に楽しめるコーヒーを提供。

Place(場所):駅近くやオフィス街に位置する店舗が多い。アクセスの良さが特徴。

Promotion(プロモーション):定期的な価格割引キャンペーン、モーニングセットなどのお得なオファー。

ポジション:ドトールコーヒーは手軽さとコストパフォーマンスを重視する顧客層にアピールし、日常的なコーヒーの消費をターゲットにしています。

3. McCafe by McDonald’s(マックカフェ)

Product(製品):マクドナルドの店舗内に併設されたカフェスペースで提供される、質の良いコーヒーとデザート類。

Price(価格):低価格帯。リーズナブルな価格で質の良いコーヒーを提供。

Place(場所):マクドナルドの店舗内に設置されているため、全国的に広いアクセス範囲。

Promotion(プロモーション):マクドナルドのプロモーションに組み込まれ、価格割引やセットメニューの提供。

ポジション:マックカフェはマクドナルドの既存の顧客基盤を活用し、手軽でリーズナブルなカフェ体験を提供することで、広範な顧客層をターゲットにしています。

総合的な比較

スターバックスはプレミアムなカフェ体験を求める顧客に焦点を当て、高品質とカスタマイズの自由度を強調しています。

ドトールは日本のビジネス人口を主なターゲットにし、速やかなサービスとコストパフォーマンスの良さで市場に訴求しています。

マックカフェはマクドナルドの広い顧客基盤と組み合わせ、リーズナブルな価格で質の高いコーヒーを提供することで異なるニーズに応えています。

これらのポジションは、それぞれのブランドが顧客へのアプローチ方法や市場内での立ち位置を明確に示しており、顧客が自身の好みやニーズに合わせて選択する基準となっています。

さらに7Pまで考えることで深堀できる

7P は Product(製品)がサービスである場合に用いられるフレームワークです。

4P に Participants(参加者)、Physical Evidence(物的な環境)、Process(サービスの組み立てのプロセス)の3つの P が追加されています。

Participants(参加者)は、サービスの提供や受領に関与する人々のことです。

Physical Evidence(物的な環境)は、サービスの品質や価値を顧客に伝えるための具体的な要素や環境です。

Process(サービスの組み立てのプロセス)は、サービスが顧客に提供されるまでの一連の手順や活動です。

これらを加えたマーケティングの「7P」モデルの視点からスターバックス、ドトールコーヒー、マックカフェの3社を比較してみましょう。

Participants(参加者)

スターバックス:

店舗のバリスタやスタッフは顧客体験の重要な部分であり、彼らの接客スキルや製品知識が高く評価されています。スタッフのトレーニングに力を入れており、一貫した高品質のサービスを提供しています。

ドトールコーヒー:

ドトールでは効率的なサービスを提供するため、スタッフの操作が簡単な機器を用いて迅速なサービスを心掛けています。顧客との接点は比較的少ないが、スピーディで一貫したサービスが特徴です。

マックカフェ:

マクドナルドのスタッフがマックカフェも担当しており、効率的でフレンドリーなサービスを提供しています。トレーニングはマクドナルド全体のものに準じ、多様な顧客に対応するスキルを持っています。

Physical Evidence(物的な環境)

スターバックス:

店内は快適で居心地の良い空間が提供されており、フリーWi-Fiや電源も完備しています。デザインにもこだわり、地域ごとに異なる内装を施すことがあります。

ドトールコーヒー:

効率と機能性を重視したシンプルな内装が特徴で、クイックサービスを可能にするためのレイアウトが採用されています。基本的にはコンパクトで実用的な空間です。

マックカフェ:

マクドナルドの店舗内に位置し、一貫したマクドナルドのデザインと清潔感があります。カフェ部分は少し区別され、落ち着いた色合いでリラックスできる雰囲気を提供しています。

Process(サービスの組み立てのプロセス)

スターバックス:

オーダーから提供までのプロセスが明確に構築されており、カスタマイズ可能なオーダーを受けてから製作する「メイド・トゥ・オーダー」方式を取り入れています。顧客との対話を大切にするサービスが特徴です。

ドトールコーヒー:

プリセットメニューが中心で、速やかに提供することを目的としたプロセスが確立されています。コーヒーマシンやその他の機器は操作が簡単で、一定の品質を保つよう設計されています。

マックカフェ:

マクドナルドの既存のシステムを活用しつつ、カフェ専用の訓練を受けたスタッフが素早く質の高いコーヒーを提供します。効率性とスピードが求められるプロセスです。

このように、各社は異なるアプローチで市場に対応しており、それぞれのブランドが持つ独自性が顧客体験にどのように反映されているかが分かります。

スターバックスは全体的な体験を重視し、ドトールは効率とアクセスの良さ、マックカフェは手軽さと価格のバランスを重視しています。

まとめ

今回はマーケティング戦略を考える際に非常に有用なフレームワークの1つである

4P分析について解説しました。

4P分析はこれらの要素をバランスよく組み合わせることで、マーケティング戦略の基盤を確立し、製品やブランドの成功につなげる重要なツールです。

企業やブランドは顧客との関係構築や市場競争力を強化するために、定期的に4P分析を行い戦略の最適化を図ることが求められますので、こちらのフレームワークは常に意識した上でマーケティング戦略を考えるようにしましょう。

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この記事を書いた人

約2年間副業で月10万円を超える活動をしてきました。
読書をきっかけに文章の力に影響を受けて行動するようになり、生活が変わりました。
自分自身の発信でも人に影響を与えるような人になりたいと日々努力しております。
どうぞよろしくお願い致します。

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